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Vol.4 こんとあき 4コマ漫画 高野 優

4コマ

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今回の絵本
こんとあき
きつねのぬいぐるみ「こん」は、「あき」のお守役として「さきゅうまち」からきました。ある日、こんの腕ががほころびてしまい、さきゅうまちのおばあちゃんに直してもらおうと、二人で旅に出ることになりました。『こんとあき(林明子作・絵 福音館書店)』 家族の愛を感じられるおすすめ絵本です。
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三人の子どもたちは、性格も趣味もみごとにばらばら。あたたかい物語を好む長女、綺麗な絵が好きな次女、仕掛け絵本に目がない三女と、絵本の好みも三人三様。そのおかげで、私はたくさんの絵本とめぐり逢うことができた。

そんななか、三人とも大好きな絵本が何冊かある。そのうちの一冊が、『こんとあき』。角はへしゃげているし、あちこちに水滴の跡もある。いったい何度、読み聞かせたかわからないほど。
考えてみると、この絵本は本棚にきちんと並ぶことが少なかった。あるときは台所のテーブルの上に、お風呂場の脱衣所に、窓辺にぽーんと無造作に置かれていたこともあった。手を伸ばせばいつだって見られる絵本。だからこそ、こんなに色褪せて古ぼけてしまったんだろう。
添い寝をしながら読んだり、お風呂の中で読んだり、ちょっとした合間を縫って、あくびをしながら読むこともあった。

どこか懐かしい林明子さんの絵が印象的なこの絵本。きつねのぬいぐるみの「こん」と、「あきちゃん」という女の子が一緒に旅をする物語。トラブルに遭遇するたびに、こんはあきちゃんに「だいじょうぶ」と伝える。その言葉はあたたかくて、心にじんわりと染みていく。
たぶん、子どもたちは、「だいじょうぶ」という言葉を聞きたくて、この絵本をせがんだんだろう。小さな人たちにとっては、お守りにも似た言葉。

やがて、小学生になった長女は、妹たちに読み聞かせるようになった。たどたどしく読む長女と、真剣に聞き入る次女と末っ子。読み聞かせるときの抑揚の付け方が私とそっくりで、ちょっとだけ笑ってしまった。
絵本は、いつ読んでも、どこで読んでも、だれが読んでも楽しめる魔法のツール。子グマのようにじゃれ合う娘たちの姿を眺めながら、そう思った。
次の週末は、絵本を持って、子どもたちと旅にでよう。電車に揺られながら、公園で風に吹かれながら。晴れた日も曇った日も絵本を手に。それは甘くてしあわせな時間を刻んでくれるはず。

高野優(たかのゆう)育児漫画家
NHK教育テレビにて「土よう親じかん」(2008年4月~2009年3月)、 「となりの子育て」 (2009年4月~)の 司会を務め、子育てパパ・ママからの支持も厚い。

「吾輩ハ母デアル」(学習研究社)「コドモスクランブル」(講談社) 「みつばのクローバー」(主婦の友社)等、著書多数。
講演会では、マンガを描きながら話をするという独特なスタイルで、 育児に関するテーマが人気。

公式ホームページ http://www.k4.dion.ne.jp/~alamode/

図書館を活用されていますか?

図書館を活用されていますか?
高野優さんのご家庭のように、たくさんの絵本と出会えば出会うほど、お子さんの大好きな絵本はふえるはず。
みなさんのご自宅にある絵本の1冊1冊にも、たくさんの思い出が詰まっていることでしょうね。
【第4回】絵本を楽しむコツ いつでも、どこでも、だれとでも