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Vol.3 えのほん 4コマ漫画 高野 優

4コマ

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今回の絵本
えのほん
「『えのほん』に落書きをしようとしても止めないでください。」この文章には、無意識のうちに生まれる線の美しさやおもしろさを引き出すきっかけになってほしい、そんな作者の想いが込められています。この本は、手にしたあなたが作者なのです。
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子育ての講演会で、「絵本の読み聞かせって、どんなふうにしたらいいんですか?」という質問をいただくことが多い。
私も子どもが幼いころは、絵本の読み聞かせが思うようにできず、どうしたらいいのか迷っていた。

長女がまだ2歳のころ、膝に乗せて絵本を読もうとすると、決まって小さな手がひょいっと伸びてきて、いたずらにページをめくってしまう。ちゃんと読まなくっちゃという気持ちばかりが先立ち、いちいちページを戻していた。せっかくの親子の時間だというのに、なんだかうまくいかない。
大切にしていた絵本の時間が、いつしかおっくうになってきたあるとき、書店で一冊の絵本が目にとまった。絵本というカテゴリーで合っているのかどうか分からないけれど。

本のタイトルは、『えのほん』。
アーティストの日比野克彦さんが作った本の前書きに、こんな文章が添えられていた。
『えのほんに落書きしようとしても止めないでください。
えのほんを破ろうとしても止めないでください。』
絵本に落書きをしてもいいの?破ってもかまわないの?
驚く私のことなど、ちっとも気にしない娘は、本の角をかじりだした。ああ、買ったばかりの本なのに…。おもわず顔を手で覆ったとき、前書きの続きを思いだした。
『えのほんによだれをこぼしてもおこらないでください』
ふと見ると、うれしそうに重い本をひっくり返して、さかさまのまま眺めている娘の姿。

これでいいのかな?きっと、これでいいんだよ。

それからは、絵本の読み聞かせをするときのルールをなくした。どこで読んでもいい、どんなふうに読んでもいい、絵本とおもいっきり仲良くなれば十分。姿勢を正して読む必要はどこにもない。
絵本は、親子で同じひとときを楽しむ素敵なツール。それを忘れていたことに、少し反省。

講演会で質問をしてくださった若いお母さんに、私から伝えた。
「決まりごとはなにもないから、親子で絵本を好きになって読み聞かせの時間を楽しんでね」

高野優(たかのゆう)育児漫画家
NHK教育テレビにて「土よう親じかん」(2008年4月~2009年3月)、 「となりの子育て」 (2009年4月~)の 司会を務め、子育てパパ・ママからの支持も厚い。

「吾輩ハ母デアル」(学習研究社)「コドモスクランブル」(講談社) 「みつばのクローバー」(主婦の友社)等、著書多数。
講演会では、マンガを描きながら話をするという独特なスタイルで、 育児に関するテーマが人気。

公式ホームページ http://www.k4.dion.ne.jp/~alamode/

図書館を活用されていますか?

図書館を活用されていますか?
高野優さんのお子さんも、小さな頃は絵本をかじったりしていたようですね。
0歳台で読み聞かせを始められたご家庭では、似た経験をした方も多いことでしょうね。
【第3回】絵本を楽しむコツ ルールはひとつ 親子で楽しむ